マンジャロの副作用|吐き気・硫黄げっぷ・期間(2026)

本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、専門医による診療・診断・治療の代わりとはなりません。健康に関する判断は必ず医療従事者にご相談ください。
結論
マンジャロ(チルゼパチド)の副作用を解説。吐き気・下痢・食欲低下・硫黄(卵)げっぷなど消化器症状、続く期間、膵炎・胆のう障害など重大な警告、受診の目安まで。
結論(要点): マンジャロで最も多い副作用は消化器症状で、吐き気・下痢・食欲低下・嘔吐・便秘です。多くは軽度で、増量時に強くなりがちです。卵の腐ったようなにおいの硫黄げっぷもよく報告されます。まれに急性膵炎・胆のう障害・重度の胃内容排出遅延など重大な副作用が起こります。
マンジャロはチルゼパチドのブランド名で、FDA が2022年に2型糖尿病の治療薬として承認した週1回の注射薬です。セマグルチドと違い、マンジャロは二重 GIP/GLP-1 受容体作動薬 —— GLP-1 だけでなく GIP と GLP-1 の2つのインクレチン受容体に同時に作用します。同じ分子が、慢性的な体重管理・睡眠時無呼吸にはゼップバウンドという名前で(同じ用量域・異なる適応で)販売されています —— この違いは後述します。日本ではマンジャロが2型糖尿病の治療薬として承認されています。肥満症目的での使用は、承認状況を PMDA・添付文書でご確認ください。
チルゼパチドは主に胃の内容が出ていく速さを遅くすること、脳の食欲中枢に働くことで効果を発揮するため、よくある副作用が消化器系に集中します。本ページは薬剤別の詳細です。成分(チルゼパチド)単位の概観はチルゼパチドの副作用、薬剤クラス全体はGLP-1の副作用まとめをご覧ください。
01
マンジャロのよくある副作用
2型糖尿病成人を対象としたプラセボ対照試験では、消化器系の副作用が最も多く報告され、明確に用量依存性を示しました。FDA 添付文書によると、消化器系反応全体は用量とともに増え、プラセボ 20.4%、5mg 37.1%、10mg 39.6%、15mg 43.6% でした。
添付文書が報告するプラセボ比の発現率(患者の5%以上に生じた反応)は次のとおりです。
(出典:FDA/イーライリリー マンジャロ添付文書。マンジャロには漸増に用いる 2.5・7.5・12.5mg もあり、個人差が大きいです。)
とくに添付文書は、吐き気・嘔吐・下痢の多くが増量(漸増)期に発生し、時間とともに減ると明記しています。消化器系副作用による中止は高用量で多く(5mg 3.0%、10mg 5.4%、15mg 6.6% 対 プラセボ 0.4%)なりました。
マンジャロの吐き気
吐き気は最も多い副作用の一つですが、注目すべきは一部のセマグルチド製品より報告割合(12〜18%)が低かった点です。多くは投与や増量後の最初の1〜3日に強くなり、体が慣れると落ち着きます。Cleveland Clinic・Mayo Clinic などが広く勧める方法は、少量をこまめに食べる、ゆっくり食べて満腹を感じたらすぐ止める、あっさりした低脂肪の食事を選ぶ、食事とは別のタイミングで水分をとることです。脂っこい揚げ物や甘すぎるものは吐き気を悪化させがちです。(詳しくはGLP-1の吐き気対策。)
下痢・嘔吐・便秘
実は多くの人が最も感じる消化器症状は下痢で、下痢・嘔吐はともに脱水という現実的な問題を招きます。マンジャロは喉の渇きや食欲も抑えるため、水分不足に陥りやすい点に注意が必要です。水分を保てないほどの嘔吐・下痢が続く場合は主治医に相談を —— まれに重い脱水が急性腎障害を引き起こすことがあるためです。逆に便秘は同じく胃腸の動きが遅くなることから生じ、食物繊維・水分・運動で改善することが多いですが、強い腹痛・膨満・嘔吐を伴う便秘は腸閉塞のサインのことがあり、受診が必要です。
食欲低下とその他のよくある症状
食欲低下は想定内の作用(薬の効き方の一部)ですが用量とともに大きく増える(5%→11%)ため、たんぱく質を十分にとり水分を保つことが大切です。げっぷ・消化不良・注射部位反応(発赤やかゆみ)、倦怠感・めまいも報告されます。脱毛が報告されることもありますが、チルゼパチドでは薬の直接作用というより急激な体重変化によるものとされ、通常は一時的です。
02
マンジャロの硫黄げっぷ(卵のげっぷ)
チルゼパチドで旧来の薬より多く報告される不快感が硫黄げっぷ —— 腐った卵のようなにおいのげっぷです。これは添付文書に個別の頻度として記載された項目ではありませんが、実臨床でよく話題になるマンジャロの副作用です。有力な仕組み:マンジャロが胃排出を遅らせるため、食べ物(とくに高たんぱく・硫黄を多く含むもの)が胃に長くとどまって発酵し、腸内細菌が硫化水素ガスを作ることで腐卵臭が生じます。
広く勧められる対策:少量・低脂肪の食事をゆっくりとり、代表的な硫黄の多い誘因(赤身肉・卵・にんにく・玉ねぎ・ブロッコリーなどアブラナ科野菜・甘い/炭酸飲料)を控え、水分を保つことです。多くの人は体が慣れると和らぎます。ただし強い痛み・持続する嘔吐・下痢を伴う場合は「ただのげっぷ」ではなく、下記のレッドフラグとして扱ってください。

03
副作用はいつまで続く?
多くの人にとって、よくある消化器症状は一時的です。吐き気・下痢などは、マンジャロの開始時や各増量後に体が慣れるにつれて数週間で和らぐことが最も多く、添付文書自体も消化器反応が増量期に集中し時間とともに減ると述べています。副作用が用量変更の時期に集中するため、ゆっくり段階的に増量することが最も効果的で、だからメーカーは血糖コントロール用ではない低い 2.5mg 開始用量から始める漸増を設けています。
数週間たっても症状が強い場合や、想定より体重が急に減っている場合は、主治医に相談するサインです。用量を今の段階で長めに維持したり、減量したりすることがあります。自己判断で用量を変えないでください。
04
用量と副作用:なぜ「ゆっくり増量」なのか
マンジャロの副作用は強い用量依存性があり、添付文書の数値自体が 15mg で 5mg より吐き気・嘔吐・食欲低下が多く、中止も多いことを示しています。だからいきなり治療用量から始めず、2.5mg から始める段階的漸増を用います。忍容性を最も左右するのは増量の速さであり、「我慢強さ」ではありません。つらい段階があれば、医師が増量ペースを緩めることができます —— これは医療判断であり、自己決定ではありません。

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重大な副作用と警告
以下は頻度は低いものの重要で、マンジャロが処方薬で医師の管理下に置かれる理由です。
急性膵炎
マンジャロの添付文書は、致死的・出血性・壊死性の症例を含め、GLP-1 系薬で急性膵炎が観察されたと警告しています。典型的な兆候は強く持続する腹痛(多くは上腹部、背中に放散することも)で、嘔吐を伴う場合も伴わない場合もあります。服用を中止し速やかに受診してください。膵炎と確定した場合はマンジャロを再開しません。
胆のう障害・胆石
添付文書は、胆のう摘出が必要になりうる急性胆のう障害、胆石症(cholelithiasis)や炎症を警告しています。兆候は右上腹部の痛み・発熱・皮膚や白目の黄染(黄疸)・灰白色便などです。
胃内容排出遅延・胃不全麻痺・誤嚥のリスク
マンジャロは設計上、胃排出を遅くします。胃不全麻痺(ガストロパレーシス)を含む重度の消化管疾患では検討されておらず、推奨されません。また、絶食していても胃に食べ物が残り、全身麻酔・深い鎮静時に肺への誤嚥が起きた市販後報告がまれにあります。手術や鎮静を伴う処置の前には、マンジャロ使用中であることを必ず医療者に伝えてください。
枠組み警告:甲状腺C細胞腫瘍
チルゼパチドは、げっ歯類の実験結果に基づき FDA の最も強い枠組み警告(Boxed Warning)として甲状腺C細胞腫瘍を記載しています。ヒトに当てはまるかは不明です。マンジャロは甲状腺髄様がん(MTC)または多発性内分泌腺腫症2型(MEN 2)の本人歴・家族歴がある人には禁忌です。**首のしこり・嚥下困難・息切れ・持続する嗄声(させい)**があれば報告してください。
低血糖・腎障害・網膜症・アレルギー
マンジャロ単独では低血糖リスクは低めですが、インスリンやスルホニル尿素薬との併用で急に高くなります —— 医師がこれらの用量を減らすことがあります。重い嘔吐・下痢は脱水と急性腎障害につながることがあります。2型糖尿病に用いるため、添付文書は糖尿病網膜症悪化の可能性(定期的な眼科検査を)にも触れます。**重い過敏症反応(アナフィラキシー・血管性浮腫を含む)**も報告されています。
06
受診の目安:マンジャロ レッドフラグ表
| 症状・危険サイン | 考えられること | 対応 |
|---|---|---|
| 強く持続する腹痛(背中に放散することも)、± 嘔吐 | 急性膵炎 | マンジャロを中止して緊急受診 |
| 右上腹部痛・発熱・黄疸・灰白色便 | 胆のう障害・胆石 | 速やかに主治医へ連絡 |
| 嘔吐・下痢が続き水分が保てない/尿が少ない・めまい | 脱水 → 急性腎障害の可能性 | 主治医へ連絡、重ければ受診 |
| 膨満・腹痛・嘔吐を伴う強い便秘 | 腸閉塞の可能性 | 医療機関で評価 |
| 首のしこり・嚥下困難・嗄声・息切れ | 甲状腺の警告サイン | 主治医へ連絡 |
| 震え・発汗・混乱・動悸(特にインスリン/SU薬併用時) | 低血糖 | 低血糖に対処し主治医へ |
| 発疹・顔や唇・喉の腫れ・呼吸困難 | 重いアレルギー反応 | 救急要請 |
迷ったら主治医または救急に連絡を。この表は目安であり、専門家の判断に代わるものではありません。
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マンジャロ vs ゼップバウンドの副作用:同じ分子、違う用途
マンジャロとゼップバウンドはどちらもチルゼパチドなので、副作用のプロファイルは同じです。違いは承認された用途(と上限の用量)にあります。
| マンジャロ(チルゼパチド) | ゼップバウンド(チルゼパチド) | |
|---|---|---|
| 承認用途 | 2型糖尿病 | 慢性的な体重管理・睡眠時無呼吸 |
| 作用ホルモン | GIP + GLP-1(二重) | GIP + GLP-1(二重) |
| 副作用プロファイル | 吐き気・下痢・便秘 | 同じ消化器プロファイル |
| 枠組み警告 | 甲状腺C細胞腫瘍 | 甲状腺C細胞腫瘍 |
同じ分子なので副作用の地図はほぼ同一です。日本ではゼップバウンドが2024年12月に肥満症治療薬として承認され、2025年4月に発売されました(マンジャロは2型糖尿病)。ブランド別の詳細はゼップバウンドの副作用をご覧ください。
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副作用を軽くする工夫
- ゆっくり進める。 漸増スケジュールに従い、自己判断で早く増量しない。
- 少量・低脂肪の食事をこまめにとり、満腹を感じたら止める。
- こまめに水分をとる。特に嘔吐・下痢があるとき。
- 脂っこい・揚げ物・甘すぎる・硫黄の多い食品(赤身肉・卵・にんにく・アブラナ科野菜)を控える(吐き気と硫黄げっぷを悪化させる)。
- 食物繊維+運動で便秘に対処。
- たんぱく質と緩やかな減量を心がけ、筋肉を守る。
- 症状・用量・食事を記録し、次の受診で医師に見せる。
- 危険サインはすぐ報告。「様子見」で放置しない。
マンジャロの副作用は特定の日や用量に集中するため、「いつ・何を感じ・いつ打ち・何を食べたか」を毎日記録すると、診察がぐっと有意義になります。Havit アプリは、まさにこの記録を手間なくできるように作られています。用量・食事・体調を記録し、自分のパターンを可視化しましょう。(医療機器ではなく記録の相棒です。判断は必ず主治医に。) マンジャロ トラッカーもあわせてご活用ください。

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よくある質問
1. マンジャロの主な副作用は? 消化器症状で、吐き気・下痢・食欲低下・嘔吐・便秘です。FDA 添付文書では吐き気 12〜18%、下痢 12〜17%(プラセボ各 4%・9%)で、多くの消化器症状は増量期に生じました。
2. 副作用はいつまで続きますか? 多くは一時的です。開始時や各増量後に体が慣れるにつれ、数週間で和らぐことが最も多いです。添付文書も消化器反応が増量期に集中し減ると述べ、ゆっくり増量すると軽くなります。
3. なぜ硫黄げっぷ(卵のげっぷ)が起こるの? 胃排出が遅れ、食べ物(とくにたんぱく質・硫黄の多い食品)が胃に長くとどまって発酵し、腸内細菌が硫化水素ガスを作るためで、腐った卵のにおいがします。少量・低脂肪の食事と誘因食品を控えることが有効です。
4. マンジャロはオゼンピックより吐き気が少ない? 添付文書上、マンジャロの吐き気(12〜18%)は一部のセマグルチド製品より報告割合が低い一方、下痢はより目立ちます。個人差が大きく、吐き気の最大の決め手はブランドより増量の速さです。
5. 注意すべき重大な副作用は? 急性膵炎(強い持続的腹痛)、胆のう障害・胆石、重度の胃内容排出遅延、脱水による腎障害、低血糖(特にインスリンやSU薬併用時)、重いアレルギー反応です。速やかな受診を。
6. 用量が高いと副作用も強くなる? はい。添付文書上 15mg で 5mg より吐き気・嘔吐・食欲低下が多く、中止も多いです。だから 2.5mg から始める段階的漸増を用い、多くの症状は増量期に現れます。
7. マンジャロとゼップバウンドの副作用は同じ? 同じ分子(チルゼパチド)でプロファイルは同じです。違いは承認用途 —— マンジャロは2型糖尿病、ゼップバウンドは体重管理・睡眠時無呼吸 —— であって副作用の地図ではありません。
8. 手術前に医師へ伝えるべき? はい。胃の排出を遅らせるため、麻酔時に誤嚥のまれなリスクがあります。手術や鎮静の前に使用を伝え、タイミングの助言を受けてください。
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なぜHAVITなのか — 薬の管理と行動変容をひとつに
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参考文献
- イーライリリー / FDA — MOUNJARO(チルゼパチド)添付文書(Prescribing Information). https://pi.lilly.com/us/mounjaro-uspi.pdf
- FDA — MOUNJARO(チルゼパチド)ラベル(2022年承認). https://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2022/215866s000lbl.pdf
- Eli Lilly Medical — Common adverse events with Mounjaro (tirzepatide) in adults. https://medical.lilly.com/us/products/answers/what-are-the-common-adverse-events-with-mounjaro-tirzepatide-in-adults-310838
- Mayo Clinic — Tirzepatide(subcutaneous route): 説明・副作用. https://www.mayoclinic.org/drugs-supplements/tirzepatide-subcutaneous-route/description/drg-20534045
- Cleveland Clinic — GLP-1 Agonists. https://my.clevelandclinic.org/health/treatments/13901-glp-1-agonists
- PMDA(医薬品医療機器総合機構)— マンジャロ皮下注 添付文書情報. https://www.pmda.go.jp/
上記の医学的記載は、引用した FDA/イーライリリー マンジャロ添付文書・Mayo Clinic・Cleveland Clinic・PMDA(2026年半ば時点)と照合済みです。添付文書は随時更新されます。最新情報は主治医と公式の添付文書でご確認ください。
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関連記事
マンジャロのよくある副作用
| 副作用 | プラセボ | マンジャロ 5mg | マンジャロ 10mg | マンジャロ 15mg |
|---|---|---|---|---|
| 吐き気(悪心) | 4% | 12% | 15% | 18% |
| 下痢 | 9% | 12% | 13% | 17% |
| 食欲低下 | 1% | 5% | 10% | 11% |
| 嘔吐 | 2% | 5% | 5% | 9% |
| 便秘 | 1% | 6% | 6% | 7% |
| 消化不良 | 3% | 8% | 8% | 5% |
| 腹痛 | 4% | 6% | 5% | 5% |
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